こんな陳腐な言葉をいくら並べ立てたところで、一体誰に届くというのか。

 夏の終わり。感傷的になる。夕刻。五時四十八分。ニュースはどこかずれたまま、台風の訪れを告げている。

11.5 / 2005.08.24

 何かを続けていれば、必ずどこかでマンネリズムが訪れる。

 あなたとの逢瀬は、確かにあたしにとっては新鮮だけれど、あなたにとってはそうではない。そのことに気がついてから、あたしにとってもそうではなくなったわ。

 あなたにとって、あたしとの逢瀬など、数ある反復のうちの、一つだと言うことくらい、あたしはとっくに知っているわ。

11.4 / 2005.08.24

 肌を打つ風が、少しだけ柔らかくなった。

11.3 / 2005.08.24

 世の中には、報われる人間と、全く報われない人間がいることは、確かだ。

11.2 / 2005.08.08

 何も口にできない日々が過ぎていき、季節はまた秋になる。

 ただがむしゃらに何かを主張したい日々が続いていた。何を? どんなことを? 誰に? そんな基本的なことすら答えることもできないのに、一体なにを主張しようと?
 例えば、あなたが好きだと言ったトマトピューレが、あたしは苦手なのよ、とか、そんな些細なことなのだと思う。

 空が眩しいほど青くて、黄色い服が着たい。白い雲に、赤い風船。そしてあなたは黒ずくめ。
 ほら、とてもお似合いだと思うの。

11.1 / 2005.08.08

 バカみたいね。
 必死に見栄はって、必死に誰かを見下して。
 バカみたいね。
 最後に笑うのは、自分だと信じているでしょう?

 バカみたいね。
 傷つくことがわかっていて、それでもなおあなたが好きだなんて。

11.0 / 2005.08.08

 どこに行っていたの、などとは聞けない。
 あの人が、この場所にいる。
 それだけが、あたしにとっては大事な事実だから。

10.9 / 2005.08.08



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